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原木山妙行寺myogyo-ji Temple upon Baraki

原木山妙行寺|美しいしだれ桜で知られる永井荷風ゆかりの名刹

白い雲のと妙行寺のしだれ桜 ソメイヨシノとしだれ桜 原木山妙行寺枝垂桜 彫刻の施された妙行寺山門
真間川を下り京葉道路をくぐり100メートルほど歩くと、右手の緑の木々の中に妙行寺の多宝塔が見えます。江戸川にほど近い真間川の下流域である原木の地に原木山妙行寺(みょうぎょうじ)はあります。千葉県市川市にある日蓮宗系単立法人の寺院、旧本山は中山法華経寺。1538年開創の日蓮宗の古刹。山号は原木山。本尊は十界曼荼羅・日蓮像。「火中出現防火祖師像」があり、枝垂桜と山門の彫刻、永井荷風が訪れたことで有名な寺院。永井荷風の作品「断腸亭日乗」や「葛飾土産」に登場しています。山門や多宝塔、本堂・中庭がみどころ。門に施された見事な彫刻は一見の価値があります。 春には見事なしだれ桜も楽しめます。

原木山妙行寺

原木山妙行寺は、円増院日進上人が日蓮宗布教のため、天文7年(1538)7月この地に開創した寺院です。
当時、原木村は戸数四十余戸という小村だったので、日進上人はたちまち村民すべてを信徒にし、さらに周辺諸村に教化を広め、妙行寺の基礎を確立していきましいた。
本寺の宝物の一つに、日法上人作『日蓮大菩薩板御影』があります。これは宝暦12年(1762)12月、中山法華経寺の塔頭安成院が火災のとに、原木村の平田武右衛門によって火中から取り出され、妙行寺に奉納されたものと伝えています。以来だれ言うとなく『火中出現防火日蓮大師の像』として知られるようになりました。
寛政3年(1791)8月、江戸深川から行徳、船橋にかけて襲来した大津波は、特に原木村に大きな被害をもたらしました。妙行寺の堂宇は流出し、二十五世日光上人は津波のため溺死する有様でした。
村民の被害について伊能忠敬の測量日記には『此村先年津波にて、家流崩数合当数58軒、溺死村方113人、外より入込人40人』とあり、被害の大きさを物語っています。
日光上人のあとを嗣いだ日運上人は、直ちに諸堂の再建に着手し、また寛政7年(1795)10月には、柴又の経栄山題経寺(柴又の帝釈さまで有名)住職日敬上人の発願で、溺死した村民のための供養塔が建てられました。
明治維新の排仏毀釈では寺運は全く衰退し、見る影もなくなりましたが、原木村出身の日淳上人が三十六世を嗣ぐと、その教化に浴するものが数多く、これら信徒の寄進による浄財をもって三十七世日晃上人は堂塔の改築に力を尽くし、今日のような寺勢を見るに至ったのです。

昭和55年3月 市川市教育委員会案内板より

参考
妙行寺御縁起
市川市ホームページ
市川市観光協会ホームページ
ウィッキペディア

永井荷風と原木山妙行寺

原木山妙行寺は、永井荷風が足を止めたお寺でもあります。昭和21年から昭和34年の終焉まで、13年間を市川市で過ごした作家・永井荷風。幼い頃から、道を歩いていて小さな流れに出会うと、源や行き先を突き止めたくなるという奇癖がありました。真間川の流れを追うすがら立ち寄った妙行寺は、荷風の心に残り、門柱の彫刻や境内の様子を『断腸亭日乗』『葛飾土産』などの作品に登場させています。

断腸亭日乗に以下の内容があります。

「十一月三十日。日曜日。晴。暖。午後中山省線停車場を出で線路南側の田疇を歩す。田間に細流ありセメント橋を架す。欄干に柳橋の名を勒す。農夫に問うに細流は真間川の末にて鬼越の方より来り海に入ると語れり。堤防を歩むこと二十分ばかりにて一巨刹の裏手に出でたり。墓地の垣に沿いてまがれば一筋の街道あり。農家垣を連ぬ。寺の表門より境内に入る。門に原木山、本堂に妙行寺の額掲げたり。堂廡と門柱と共に竹または笹竜胆の彫刻を多く施したり。門外の道は西は行徳東は船橋に至るものの如し。眺望曠豁遮るものなし。海岸まで至りて見むと思ひしが道近きが如く見ゆれど容易に行きがたきを知り田間の別路を取りて中山に戻り電車にて帰る。家人に問うに原木山はバラキとよむなりと云。」

省線は現在のJR、おそらく下総中山駅から南へ進んだのでしょう。今では住宅地になり、田圃は見ることができませんが、柳橋は今も健在。コンクリートの橋として残っています。荷風の頃には河原から妙行寺の建物が見えたのかもしれませんね。京葉道路と東京メトロ東西線の高架橋、そしてマンション群で河原から見えなくなってしまいました。原木山妙行寺は永井荷風のとおり、素敵なお寺です。荷風の作品「葛飾土産」の最後に妙行寺は登場しています。荷風にとって妙行寺のある風景は、市川市を、いや葛飾を象徴する風景だったのでしょう。市川市の広報に、永井荷風が妙行寺の山門の彫刻を指さしくぐる写真があります。
春の桜と木瓜、夏は松、なんとなくホッとするお寺です。

新版 断腸亭日乗第六巻より

原木山妙行寺の堂宇と松

原木山妙行寺総門 原木山妙行寺祖師堂 原木山妙行寺客殿 原木山妙行寺松並木
妙行寺はしだれ桜で有名ですが、境内には見事な松の木々堂宇と調和するように植えられています。本堂や山門の階に腰を下ろして松の緑を眺めると、小さな旅をした気分になれる寺院です。

原木山妙行寺 祖師堂扁額と山門の彫刻

原木山妙行寺祖師堂扁額原木山妙行寺山門正面 原木山妙行寺山門彫刻 原木山妙行寺山門梁彫刻
妙行寺に訪れる多くの人が山門を見て足を止めます。山門には見事な彫刻が彫られていてます。

原木山妙行寺 枝垂れ桜 そして春

妙行寺枝垂桜妙行寺枝垂桜 妙行寺しだれ桜妙行寺境内の桜 青空としだれ桜全景七分咲きのしだれ桜 満開の妙行寺のしだれ桜 妙行寺しだれ桜近景 青空の下妙行寺のしだれ桜1 青空の下妙行寺のしだれ桜2 青空の下妙行寺のしだれ桜3 青空の下妙行寺のしだれ桜4 妙行寺荒行堂としだれ桜 妙行寺ソメイヨシノとしだれ桜 妙行寺境内の春の花々 妙行寺山門と桜
妙行寺はしだれ桜で知られ、桜の時期にはたくさんの人がお花見に訪れます。また、妙行寺境内にはたくさんのソメイヨシノもうえられています。でも、妙行寺のしだれ桜はソメイヨシノよりも少し早く咲くので、ソメイヨシノとの共演を見ることはむずかしいのですが、この壮大なしだれ桜を見るだけでじゅうぶん満足できます。

原木山妙行寺に咲く花々

妙行寺境内の紫陽花1 妙行寺境内の紫陽花2 妙行寺境内の紫陽花3 妙行寺境内の紫陽花4 妙行寺境内の紫陽花5 妙行寺境内の紫陽花6 妙行寺境内の紫陽花7 妙行寺境内の紫陽花8 妙行寺に咲くヒガンバナ1 妙行寺に咲くヒガンバナ2 妙行寺に咲くヒガンバナ3 妙行寺に咲くヒガンバナ4 妙行寺に咲くヒガンバナ5 妙行寺に咲くヒガンバナ6
妙行寺境内には季節毎にさまざまな花が咲いています。夏は紫陽花、秋はヒガンバナが美しいです。      

原木山妙行寺の交通案内と所在地

原木山妙行寺の最寄り駅と住所

千葉県市川市原木1-24-1
東京メトロ『原木中山』駅より徒歩10分
京葉道路原木インターチェンジより車で1分
原木中山駅と妙典駅周辺の地図

原木山妙行寺周辺の案内図

原木中山駅と妙駅周辺案内図のPDF

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